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新緑の「中・東欧」の旅

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5月1日(土)
 4月23日に日本を出発してから、今日で9日目である。長い旅行と思っていたが、9日間があっという間に過ぎ去ってしまった感じだ。旅行期間中、好天に恵まれ、中・東欧の旅情を満喫することができた。

 帰りの便は、ベルリン・テーゲル空港からの出発であった。テーゲル空港は元軍事空港であったらしい。今では免税手続きも可能な主要空港になっている。そして、フランクフルトで乗り継ぎ、日本に向かうことになる。航路は中国大陸を横断して行ったので、往路と比べると機内時間が2時間程度短縮され助かった。


雑感
 今回の旅行で感じたのは、どこの国でも実にきれいであったことである。“街のきれいさ(清潔さ)は、治安の良さに比例する”とガイドさんが言っていたが、建造物がきれいとか、景色がきれいといったことのほかに、街の中がきれい=清潔であることである。タバコの吸殻が散乱していることもない。空き缶、ビニール缶類のポイ捨ても見られない。ヨーロッパは自販機がないためにゴミがないのだと思っていたが、やはりそれ以前の問題が大きいようである。ヨーロッパでは、街を歩きながらタバコを吸っている人の姿はまったく見かけない。食堂での喫煙も見かけない。タバコの煙が上がっているところには、日本人観光客がいると考えて間違いない。こうした点から改めないと、日本も先進国の仲間入りができないのではとも思った。

 次に、都市の緑である。これは国土の狭い日本ではどうすることもできないのかもしれないが、街路樹、公園の樹木がほとんど自然のままで景観を形成していることである。特に、今回の旅行が春だったので、あらゆる樹木が花の真っ盛りであったことも、この様子を強く印象づけたのかもしれない。樹種を拾ってみると、マロニエ(トチの木)、菩提樹、スズカケ、アカシア、カエデ、柳、ライラック、サクラ(八重咲)、リンゴ、カシ(樫はドイツに多い=強い国を象徴させるためという)、その他の潅木類と枚挙にいとまがない。

これらの木々が、四季を通じていろいろな表情で街を演出してくれるのだろうと思った。

 そして、古い建物、数百年、数千年も経ったものが現実に活かされ、街の風格をつくりあげている。これは、日本のように木造文化の国では非常に難しいのかもしれない。災害、戦火に遭遇すれば、跡形もなくなってしまう国とは基本的なことから異なる、どうすることもできないことなのかもしれないとも思った。

 今回の旅行地でも、幾多の戦禍の跡を見た。これも石材による建造物の都市だったからこそいろいろ貴重な建造物が残ったとも思われる。あらためて戦争を起してはならないことを一層認識させられる旅であった。

1999年5月  長岡 榮 記

〔参考文献等〕
 この旅行記は、ガイドさんの説明に基づいてとりまとめた。したがって、聞き誤り等の点があった場合はお許し願いたい。  その他、参考文献として、以下のものを参照させていただいた。
  ・『地球の歩き方7・65』(ダイヤモンドビッグ社)
  ・『ニューツアーガイド18・35』(日地出版)
  ・『ブルーガイド・ワールド9』(実業之日本社)


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