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8月 3日(月)
「リマ」(ペルーの首都)
8月 4日(火)
大統領官邸見学
8月 5日(水)
インカ族の歴史、文化の宝庫「クスコ」へ
8月 6日(木)
謎の空中都市「マチュピチュ」へ
8月 7日(金)
ナスカの地上絵見学
8月 8日(土)
サンパウロ市へ
8月 9日(日)
島根県人会交流センターの竣工式
8月10日(月)
リオデジャネイロへ

8月7日(金)ナスカの地上絵見学

イカ飛行場に到着、次のセスナ機に乗り替え
イカ飛行場に到着、次のセスナ機に乗り替え

 この日は、再びクスコ空港からコンチネント航空でリマに引き返し、第四の目的地ナスカの地上絵見学へと向かった。リマ空港から「イカ飛行場」に飛びセスナ機で空中からナスカの地上絵を見学する。

 「イカ」は、砂漠の中の小さな都市である。そして、この都市近郊の広大な砂漠の台地「ナスカ」に地上絵がある。地上絵は、サル、イヌ、クモ、ハチドリ、コンドル、また宇宙人などさまざまな絵があり、その数大小 200とも言われている。その中の代表的なものをセスナ機が拾いながら遊覧飛行をしてくれる。今から2000年もの昔、測量の技術もないであろうこの時代に、古代人は何のために、どうしてこの砂漠の大地にこのような絵を描いたのか.....。今でも謎とされている。

ナスカに向う『イカ飛行場』
ナスカに向う『イカ飛行場』
 イカ空港近くの「ナスカ博物館」には、インカの民族資料・発掘出土品が展示されている。ガイドさんの説明によると、死者は土葬であるが乾燥地帯であるのでミイラになってそのままの状態で出土するという。また、古代インカ族では「長頭人」が崇敬されたという。このため、子どもの頃に頭を布で巻いて横に成長しないようにして頭を長くしたらしい。また、兵隊は戦いで負けないように頭蓋骨を石鑿(ノミ)で切除し、野球ボール大の石等の強い(固い)ものを入れて整形していたようである。これが下級兵士になると「カボチャ」の皮(?)で代用されていたというが.....。

ナスカ地上絵『ハチドリ』
ナスカ地上絵『ハチドリ』
 ナスカ空港の近くには、ホテルやレジャー施設がある。オアシスでは、海水浴ならぬ「池水浴」、一方の砂山では「サンドスキー」を楽しむ若者たちがいた。

 夜は、再びリマに帰り「紀太郎」(シェラトンホテル内)で豪勢な日本食を楽しんだ。紀太郎の店主は、先の日本大使館事件で人質となり、たいへん危険な体験をされた方である。その時の状況と心境を私達に詳しく話していただいた。

 夜22時30分紀太郎を後に、今度は次の旅行地サンパウロへと向かった。振り返ってみると、ペルーの滞在期間はわずか四日間であったが、マヤ文明の謎が国土全部に秘められている国という気がした。この巨大な文明がスペイン人との戦いによってあえなく崩壊させられた。実に悲しい歴史の一節である。

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