世界旅トップページ
魅惑の大地「モロッコ」への旅

トップページ 11月29日 30日 12月1日 2日 3日 4日 5日

12月4日(月)

チェビの大砂丘
チェビの大砂丘
昨日、夕陽を見学する予定だったが、時間が遅くなったので予定を変更して、日の出を見学することにした。早朝5時ホテルを出発し、メルズーガの大砂丘に向った。砂漠で見る星は一段と大きく見える。砂漠を走る専用車ランドローバーから流れるコーランを聞き、そして星座を見ながら暗闇の中を車は走って行った。専用車は、砂漠の中の道なき道を縦横無尽に走った。他の車の後をつけていると砂埃りで前が見えなくなる。まるでラリーをやっているようである。走行時間45分ぐらいで砂丘に到着た。こんどはラクダに乗って20分ぐらい。そこから砂山を少し歩いて頂上に向う。砂の中はなかなか巧く歩けない。やっとの思いで頂上に到達、山の上に腰を下して日の出を待った。

少しずつ明るくなるにしたがって次第に視界が開けていった。その僅かの時間に刻々と変化していく大砂丘の様は実に神秘的瞬間であった。

チェビの大砂丘で迎える日の出
チェビの大砂丘で迎える日の出
下山は歩いていった。麓には、先ほどのラクダたちがたくさんのみやげものを並べて待っていた。ラクダの糞は実にきれいである。少し小型の饅頭ぐらいで黒緑色で光沢を帯びている。そして大きさも型枠に入れて作ったように一定している。”これ何だ・・・・。”というと、サポートのベルベル人のおじさんが数個拾ってもって来た・・・・。

そのとき、ふとみやげもので注意されていたことを思い出した。 −農村や砂漠の中では、紙や広葉植物がないので、排便の後始末に石を使うことがあるので、だから珍しい石ころがあっても拾わないこと・・・。そうだ、昨日拾った丸い石はどうだったかな・・・。

帰りは明るくなっていたので、先刻車で走った砂漠の様子を知ることができた。正に広い砂漠の中を網の目のようにタイヤの跡が残っている。途中、ベルベル族の民家(粗末なテント)を訪問した。子供たちがお茶を入れてみんなにサービスしてくれた。婦人たちが作った古布の人形、砂漠のバラ、アンモナイトなどを観光客用に売っていた。

ベルベル人

「ベルベル人」とは、モロッコの原住民をさす名称である。国民の約半数がベルベル人である。他民族の侵入を受け、そのときイスラム教は受け入れたが、原始的な形態をもつ社会組織は変えなかったという。11世紀には、ムラービット朝、12世紀にはムワッヒド朝を建設した時代もある。

「ベルベル」とは、アラビア人がつけた名称で「バルバロス」(わけのわからない言葉を話す野蛮人)という蔑称として云った言葉のようである。

大アトラスでの休息
大アトラスでの休息
再びホテルに帰り、少し遅い朝食をとり次の目的地フェズに向った。途中、メデルドの街(鉱石の街として繁栄)、ズイズ峡谷(ZIZ川のほとりで紅葉が美しいところ)、エル・ラシディアの街(軍事拠点、また日本が水道の浄化システムを造ったところ)、巨大なダム湖のある渓谷(標高1,600〜1,700m、渇水でほとんど水が無いダム湖)、そして標高1,900mの峠へと進んで行った。

このあたりの地形を見ていると、地球生成の音が聞こえるようである。幾重にも重なる断層。岩盤のむき出しになった斜面など地球の素顔をさらけ出しているような感じである。
赤い岩石だけの山々
赤い岩石だけの山々

そして、冠雪したアヤシュ山脈の雄姿を遠望しながら進んで行った。やがて、昼食会場のミデルトの小さな町に出た。「ミデルト」、ベルベル語で”中心”という意味のようだが、町の名前が示すごとく、メインストリートにはホテル、レストランが集中したこの地方の宿場町である。
モロッコのスイスといわれるイフレンの街
モロッコのスイスといわれるイフレンの街

日本の皇太子殿下が食事をされたというレストランで昼食をとった。シーフードの上品な料理の店であった。ミデルドの街を出ると、タマハレィズの町、そしてアトラス杉の繁る山脈(松茸がとれる森)を越えイフレンの街に入った。
公園の巨大なライオンの像
公園の巨大なライオンの像

イフレンは、緑の美しい街でモロッコのスイスとも呼ばれている。トイレ休憩の時間も惜しんで公園のある方向に走って行って見た。街角に、巨大なライオンの石像があった。昔、この地方にライオンが棲息していたというので、記念に造ったもののようである。

この街に入ると、家屋に屋根(勾配)がつくようになり、瓦を敷いた建物に変ってくる。大西洋岸に近く降雨や冬には降雪もある。したがって建物に屋根が必要になってくるのである。

宮殿のある街でもある。

イフレンの街から、次はイムゼールの街に入った。イムゼールの街からフェズは近かった。(宿泊:シェラトン・フェズ)

トップページ 11月29日 30日 12月1日 2日 3日 4日 5日
世界旅トップページ