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インド・ハイライト8日間
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  後感

インドの少女たち
インドの少女たち
 出発前から、インド西部地震(2001年1月26日)の直後であったこと、また、インドは“汚い国”というイメージがインプットされていたので、かなり不安を抱きながら出発した。幸い、元気で楽しい旅行を続けられたことを感謝している。

 広い国土のインド、その国土のほんの一部の地域を、しかもほとんど飛行機と自動車による移動だったので、インドについて語るにはあまりにもおこがましいことかもしれないが、お許し願いたい。

 “汚い国”、これは街でも、田舎でも同じような感じを受ける。インドでは、人間様以上に大事にされている野良牛が人々の生活の中に溶け込んでいるから、いっそう汚らしさを助長しているのかもしれない。排泄物はどこそこおかまいなく、牛の気の赴くまま。これが乾燥して、砂ぼこりといっしょになって舞いあがる。また、人々は街であろうが、田舎であろうが、そこらの側溝に向かって、あるいは草むらに向かって用をたしている。汚いのは当然のことである。
人形を売る人たち 花を売る人たち
ジャイプール市
人形を売る人たち
花を売る人たち

 人々の生活状態はというと、表面的(法制度上)にはカースト制は廃止されたといわれるが、内面的には依然としてこのきまりが根強く残っているように思われた。行く先々で見かける浮浪者の群れがいる。― インドでは“教育はお金で買うもの”というから、金持ちの子どもしか教育の機会が与えられない。能力はあっても、お金がなければ教育を受けられないのであろう。貧しい家の子どもは、いつまでたっても貧困の繰り返しを余儀なくされているのではないかと思った。

 家庭の実権は奥さんが握っているという。生活費や子どもの教育費、近隣とのつきあい、冠婚葬祭費用まで、すべて奥さんが切り盛りをしている。

農村の子供たち
観光客がほとんど来ない農村ではバスが通ると子どもたちがあつまる
 農村地方に出ると、実に広大な農地が展開している。ちょうど、麦と菜種の収穫期を迎えており、見渡すかぎり黄金の大地を堪能することができた。裕福そうに見える農村地帯だが、農民たちの暮らしはけっして裕福そうには感じられなかった。ガイドのカンさんは、「農民はお金持ち。豊かである」と言っていたが、はたして本当だろうかと思った。

 カンさんの家業は、“靴屋”、自分は8人きょうだいの末っ子だと言っていた。子どもの頃、自転車がほしくて親に頼んだところ「学校で1番になったら」と言われて、ずいぶん勉強し1番になって自転車を買ってもらった。両親は、勉強に力を入れてくれ、大学まで卒業することができたし、難しい日本語学科を専攻することができたと言っていた。

 でも、インドは旅行してみると底知れぬ不思議な魅力を感じる。3000年の宗教文化の中で培われた世界的文化遺産の数々、これらすべてを訪ねて旅をしていたらいつまでも飽きることを知らないであろうと思った。機会があれば、インドの東部、西部、またヒマラヤの見える地方までも旅行してみたいものと思った。

2001年3月

長岡 榮 記

  追記

 この旅行記は、ガイドの説明をもとにしたもので、聞き誤り、誤認のあることをお許し願いたい。
 また、参考文献として、ダイヤモンド社発行の『地球の歩き方 インド』を参考にさせていただいた。

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