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インド・ハイライト8日間

 私の、21世紀最初の旅行地は仏祖の国天竺(主催:中央新報トラベル)から始めることとした。インドは、神々と信仰の国・喧騒と貧困の国ときいているが、果たして現実はどうであろうか…。

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ハイアット・リージェンシーホテルの中庭
ハイアット・リージェンシーホテルの中庭
  3月21日(水)

 関西空港発12時45分、香港を経由、デリーのインドラー・ガンジー国際空港に到着したのは21時(現地時間)であった。空港で厳重な入国検閲を受け、直ちにホテルへと向かった。

 現地では、アシブ・カンさんというインドの好青年が、今日からガイドを担当してくれる。

  3月22日(木)

 今日の行程は、朝デリーの街を後にし、空路ベナレスに入る。インドはたいへん暑い国というイメージをもっていたが、インドも日本と同じように四季の変化がある。広大な国土だから地域によって気候は大きく異なるようだが、今回の旅行地である北インド地方では、12月〜1月がいちばん凌ぎやすく最低気温の日でも3℃ぐらいという。そして、3月〜9月にかけてはたいへん暑い季節に入り、中でも5月〜6月頃は日中47〜48℃はあたりまえ、ということだ。

 今回の旅行時期(3月)も東インド地方は雨、ヒマラヤ地方では雪の天候のようである。インドでも(?)天気予報はまったくアテにならないようで、テレビの天気予報の時間は、みんなチャンネルを切り替えてしまうという。

 デリーの街からベナレスまでは1時間ぐらいの飛行時間であった。

 ベナレスには、今日と明日の2日間滞在することになる。このベナレスこそヒンドゥー教の聖地、いわゆるカーシー(kashi)「霊的な光あふれる町」なのである。

 空港からホテルまでは、農村風景を楽しむことができた。田舎ではもちろん、町に入って最初の驚きは野良牛(所有者がいない牛)というのがウロウロしていることである。野良犬は少しは見かけるが、猫がいないというのも変った国である。

 どうして“野良牛”が威張っているのかというと、インドでは牛は「神様」、けっして追っ払ったり、叩いたりしてはいけない。もちろん、牛を殺すなどとんでもないことである。牛を殺して死刑にされることもある。だが、牛乳を搾ったり、農耕や荷物の運搬に使うのは許される。とにかく、牛は人間様より大切にされているのだから、実にのんびりしたものである。

 このように、牛は高貴な動物だから牛肉は絶対に食べない。でも面白いことに、水牛は牛の部類に入らないようで食べてもよいことになっている。

 ベナレスの規模は人口で150万人。ちなみに、インドの総人口は、驚くなかれ10億1千万人というたいへんな国である。宗教は、ヒンドゥー教徒が大部分で、仏教発祥の地にもかかわらず、仏教徒はわずか1%にも満たないというのは不思議である。

サールナート
サールナート
佛教徒の聖地へ
 仏陀は、今から2500年ほど前、インド北部、国境に近いネパールの片田舎ルンビニーで生をうけた。王シュッドーダナ(浄飯王)と、王妃マーヤー(摩耶夫人)の間に生まれたのである。王子は、スィッダールタと名づけられ、生まれるとすぐに歩きだし、天と地を指さし「天上天下唯我独尊」と唱えたといわれる。やがて成長すると、ブッダの地位につき炎熱のインドの大地を歩きながら、魂を癒す自然の恵みに黙想し、大河のように不思議な命の流れの果てにあるものを想い続けた。そして多くの人に慕われながら、80年にわたる説法の旅と大きな足跡を残し、その教えは今もなお金色に輝いている。
菩提樹の木
釈尊が初めて説法をした菩提樹の木

 ブッダ(釈尊)が、実際に説法をして歩いたところ「サールーナ跡」はインドに4ヵ所(四大佛跡)。ブッダを祀る「佛舎利塔」のあるところは8ヵ所(八大佛跡)あるといわれている。今回見学する「サールナート」は、ブッダがはじめて説法したところ、初転法輪の地“シーランド”(舌)といわれるところである。このサールナートは、バーナラスの北方10kmのところにある。

 最初に、ムルガンダ・グディー寺に参拝した。中に入ると、金色のブッダの座像と、堂内の壁面いっぱいに描かれたブッダの壁画「生涯図」がある。この壁画は、戦前日本の画家・野生司香雪が仕上げた作品といわれている。

 次に、ダメーク・ストゥーパに行った。6世紀に建立したもので、破壊された形跡があるが、外側の一部には昔のままの模様がわずかに残っていた。この巨大なダメーク・ストゥーパの前一帯には、赤い煉瓦の建造物基部(遺跡)が点在し遺跡公園になっていた。

サールナート  サールナート
サールナート 佛教徒の聖地
釈尊が初めて説法をしたところ
  ジュータンを織る青年
ジュータンを織る青年
 今回旅行で、最初にブッダの聖地を訪れることができ、何か旅行目的の大部分を達成したような気分になった。帰り道、白檀製品の売場と絹織物工場にも立ち寄りホテルへ帰った。

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