新彊ウイグル自治区について 
いよいよ、この日からシルクロードの主要地域「新彊」の観光に入る。ここで「新彊」の概要にふれておこう。
“新彊よいとこ”と謳われているが、昔シルクロードは長安(現在の西安)を起点としていた。長安に集められた絹織物その他の物資を、各国のキャラバン隊が、敦煌、そして新彊のタクマラカン砂漠を越え、ローマ、イラン、インド等に運んだ街道のことである。
コースも、中路、南路、北路に大別されているが、われわれは、今回中路(通称オアシス通り)天山南路の主要地点を辿るのである。
新彊ウイグル自治区は、中国の西部に位置し面積は166万平方キロで中国総面積のおよそ6分の1を占めている。ユーラシア大陸の内陸部にあり、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、インドなどと8カ国と隣接している。国境線は実に5,000キロ以上に及んでいる。主要な民族は、最大のウイグル民族で、その他、漢族、カザフ族、回族、蒙古族、キルギス族、シポ族、タジク族、タタール族、満州(ツングース)族、ウズベク族、ロシア族、ダフール族など13種の人々が住んでいる。 自治区の首都は、烏魯木斉(ウルムチ)にある。広大な地域の中は、地形の違いからそれぞれ自然景観も大きく異なるが、北にアルタイ山脈、南に崑崙(クンルン)山脈、カラコルム山脈、阿爾金(アルチン)山脈、そして中部に天山山脈が横たわり、タリム盆地(天山山脈の南側)とジュンガル盆地(天山山脈の北側)を形成している。
また、雄大な雪山、広大な草原、果てしなく広がる土漠と砂漠、美しいオアシス、深い湖沼、縦横に流れる河川は大自然の美しさを悉皆しており、農産物をはじめ豊富な地下資源を有している。
また、民族は長い歴史の中で多様な特色をもっており、民俗芸能も豊かである。
イスラム教徒の大部分が、信仰の関係から豚肉は絶対に食べない。食用動物肉、は羊肉を用いる。
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