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古代のロマン・エジプトの旅

 エジプトといえば「ピラミッド」、そして、“エンナにガラベーヤ”(民族衣装)の旅人がラクダの背に揺られながら砂漠を旅行く風景を思い浮かべる。しかし、この土地に旅行し、この目で現実を確かめることができる人は意外に少ないのかもしれない。出発前から、エジプトは砂漠であること、暑いこと、そして夜と昼の寒暖の差が激しいということだけは頭に入れて出かけた。(古代のロマンエジプト8日間の旅:主催(株)山陰中央トラベル)

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 2月16日(水)

ホテルの窓からキザの巨大ピラミッドを遠望
ホテルの窓からキザの巨大ピラミッドを遠望
 出発の朝は山陰地方に大寒波が襲来し今冬の最高の寒さであった。一刻も早く暖かいエジプトへ逃避したいとの思いでいっぱいであった。岡山空港で他社の旅行団と合流、一行240名は、14時50分エジプト航空機(チャーター便)で、エジプト(カイロ)へと向かった。飛行距離1万キロメートル、滞空時間13時間40分(時差7時間)カイロの国際空港に到着したのは21時(現地時間)であった。

 エジプトに入って、最初に感じたことは実に厳重な警備である。空港は武装した兵隊による監視。ホテルでも、入口には所持品検査のゲートが設けられているなど異様な雰囲気であった。

 空港からギザに入ると、まっ先に目に入ったのが巨大ピラミッドであった。夜陰にもこの巨大なピラミッドが、エジプトに来たことを視覚をもって感じさせてくれる。

 2月17日(木)

クフ王のピラミッドの前で 高さ146m
クフ王のピラミッドの前で
高さ146m
 今日の予定は、ナイル川の西岸地区ギザのピラミッド、スフィンクス、考古学博物館、そして、夜はピラミッドとスフィンクスの「音と光のショー」である。

 「ギザ」とは、エジプト語で“渡る”という意味で、カイロからいうとギザは神聖な川=ナイル川の向こうにある地区ということになる。

 最初に、クフ王のピラミッドの見学に行った。このクフ王のピラミッドは最も大きく美しい、高さ 146m、頂上部分が欠けており、実際には 137mである。中央にポールが立ててあり、もともとの頂上部分を表示している。古代王朝時代(第4王朝:B.C.2500年頃)に造られたものである。

 巨大な花崗岩を積み上げたもので、およそ1個のブロックの高さ(大きさ)が大人の身長ぐらい、横はその倍ぐらいの立方体(大人が立っているのと比較)と考えてよいだろう。この巨大な石材はナイル川の上流から船で運び出したものといわれる。まったく現代の建設技術をもってしてもたいへんな作業だろうことに感嘆させられた。この巨大なクフ王のピラミッドではあるが、クフ王の像はいちばん小さく、10cmぐらいのものというを聞いて二度ビックリである。

頂上部分に化粧石部分が残っている(カフラー王ピラミッド)
頂上部分に化粧石部分が残っている(カフラー王ピラミッド)
 クフ王のピラミッド(高さ146m)を前にして、その奧にカフラー王のピラミッド(高さ 143m)、メンカウラー王のピラミッド(高さ65.5m)と、次々に3つが並んでいる。眺めていると、カフラー王のピラミッドがいちばん大きく見える。−これは少し小高い丘の上に造られているからとのことである。また、カフラー王のピラミッドには頂上部分に化粧仕上げの跡が残っている。もとは全体が化粧仕上げになっていたのだが、後にこれを取り外してモスクの建設材に使用したため無くなったとのことである。その脇には、王妃の小さいピラミッドがある。ピラミッドの総数はエジプト全体で80基ともいわれている。

 エジプトのピラミッドは、世界七不思議の一つ、今でも世界の研究者たちがこの謎の解明に取り組んでいる。

 私たちは、3基のピラミッドのうち、いちばん小さいメンカウラー王のピラミッドに入った。ピラミッドの中腹から急勾配の階段を、しかも中腰になって降りていく−途中何度も頭を天井の岩にぶつけながら進んで行った。だが玄室には何も展示されていない。昔、ピラミッドの玄室に入った人は、みんな頭が変になったり、病気になったりして死んでしまったという。−“死者の霊”、“たたり”などと考えられていたが、本当はウイルスと薬品に侵されたことによるものよるものであったらしい。(入室料のほかに写真撮影料が必要)

ラクダの試乗
ラクダの試乗
 ピラミッドの前に立ってみると、階段状になって一見壁面を登れそうな感じである。しかし、先ほど説明したとおり、一段の高さがかなり高いことと頂上部分はかなり強い風が吹いていて、今までだれも登頂に成功した人はいないとのことであった。

 ピラミッドのある広場には、たくさんの美しい小粒の玉石が砂の中にある。その中に時々淡いピンク色をしたきれいな粒がある。記念に数個拾って帰った。

 ピラミッドの広場には、あちこちで観光用のラクダを見かける。私たちもラクダに乗ってみた。ラクダの高い背から見下ろす景色は最高である。ラクダは実によく馴らされており、お客を乗せるときは足を折り曲げて座ってくれる。乗りやすいが、歩き出すと前足を立て、次に後ろ足を立てるので、しっかり鞍にしがみついていないと振り落とされそうである。ラクダから降りるときは、今度は逆の順に足を折り曲げて座ってくれる。実に楽しい経験であった。10〜20mぐらい乗って3ポンド(1ドル)である。
王座の背もたれに描かれた画
王座の背もたれに描かれた画

 午後は、エジプト考古博物館の見学に行った。
 エジプト考古博物館は、世界に誇る展示品といわれるだけあって1〜2階で展示室が実に100を超えるという。見学時間2時間という予定で入ったが、全部に目を通していたら1日いても見終えられないであろうと思った。ガイドのヤーセルさんが、これだけはぜひ見ておいて、というものを要領よく案内してくれた。ツタンカーメンの黄金マスク、黄金の棺、人体形の棺、黄金のベッド、アラバスター(大理石)製の内蔵を入れる棺、黄金の玉座、その他副葬品など実に多彩であった。終わって出てみると、やっぱり2時間は過ぎていた。博物館の中もカメラ撮影(有料)が許されている。

みやげ品を売る住民たち
みやげ品を売る住民たち
 観光地のどこに行っても、土産品売りの人たちが日本人観光客を見かけると「センエン、センエン。ミルノワタダ・・・。」と寄ってくる。最初は10枚ぐらいで千円だったパピルス(贋物)が、時には30枚ぐらい千円まで値下げしてくることもある。エジプト旅行のみやげにこんなものをもらってもありがた迷惑であることを・・・。

 夜は、音と光のショーを見学に出かけた。寒いから防寒具の準備をということで、覚悟して行ったが、エジプトの夜(特に屋外)は想像以上にたいへんな寒さであった。

 ピラミッドやスフィンクスをレーザー光線で照らし、古代エジプトの歴史や物語を解説してくれる。エジプトの歴史(概略)を知るためには格好の時間であった。

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