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中国・四川省への旅

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10月28日

峨眉山山頂からの眺望
峨眉山山頂からの眺望
 峨眉山は、クンルン山脈の支脈南端で標高3,099m“天下の秀”といわれる。天候を心配したが、運よく今日は快晴の天気である。

 峨眉山は古くから「仙人の住処」といわれた。五台山、普陀山、九華山とともに中国佛教の“四大霊山”の一つである。

山頂の観光客
山頂の観光客
 今では中腹まで車道ができ、海抜2,540m地点から3,048m地点までロープウェイで登ることができる。〔全長1,168mの巨大なロープウェイは日本製(定員55人)という〕。ロープウェイの終点から金頂3,077mまでは歩いて登る。金頂には、金殿、普光殿、華蔵寺がある。

 峨眉山がこのように快晴の日は滅多にないことという。あまりの快晴で、眼下に一片の雲もないので3千余メートルの高山に登った感じがしない。いつもなら雲海を一望でき、雲海に自分の影が映る「仏光」(ブロッケン現象)が見られるのだが・・・・残念。

金頂3077mにある寺院(金殿・普光殿)
金頂3077mにある寺院
(金殿・普光殿)
 また峨眉山は、植物の宝庫である。3,000〜5,000種の植物があり薬草類も大変豊富という。参道脇では薬草売りの店が客引きに懸命である。

 道端では、野猿たちが温和しく観光客を眺めている。カメラを向けても動じないのは日本猿とは大いに違うところである。この日はお目にかかれなかったが、峨眉山にはレッサパンダ(茶色で小型)がいるという。

峨眉山の野猿
峨眉山の野猿
 金頂に別れを告げ、中腹にある萬年寺に向った。萬年寺は標高1,020mにあるが、ここも麓(標高700mぐらい)からロープウェイ(6人乗り)で登って行く。このロープウェイは、二つの谷を越えて緩やかに登ってゆく、索道の長さは1,480mと非常に長い。索道の下では中国の人たちが山道を荷物を背負って山頂の寺院まで運んでいた。聞くところによると1回の運び賃が日本円にして100円にも満たない金額だといっていた。

 ロープウェイの終点から寺院までは少しばかり石段を登って行く。丁度、信者の人々が、巨大な木彫の佛像(座像)を背負いながら萬年寺に納めて行くところに出会った。山の下から背負って登ってきたらしく、汗を拭きふき一段一段を登って行く姿は正に“信仰心”が成せる苦行そのものである。

山頂に使う燃料の石炭を背負って登る人
山頂に使う燃料の石炭を背負って登る人
山頂の寺院へ物資を運ぶ人
山頂の寺院へ物資を運ぶ人
萬年寺へ佛像を背負って登る人
萬年寺へ佛像を背負って登る人
成都近くの農村 夕陽が沈む頃
成都近くの農村 夕陽が沈む頃
 峨眉山には、鳴き声が琴の音に似た蛙がいるという。私たちには目にすることができなかったが、李白はこの鳴き声を聞きながら詩吟に興じたという。萬年寺前庭はその蛙が生息する小さな池があった。

 萬年寺の参拝を終え、紅珠山賓館に預けておいた荷物を引取り報国寺に向った。報国寺は峨眉山の麓、標高550m地点にある。16世紀建立された臨済派の禅寺で、4つある殿堂の中で最も大きい七佛殿の紫銅華厳塔には4千7百体の佛像と華厳経全文が銅版に錆出され納められているという。

 峨眉山観光の全てを終え、今晩の宿泊地「成都」(四川省の省都)へ向った。高速道路と一般道を利用して約1時間30分の道程であった。この道程でも農村地帯の風景を十分楽しむことができた。お茶の産地でもあるらしく山全体が立派な茶園に形成されているのも美しい景色であった。

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