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ピサPISA(第5日)
 ピサは11〜13世紀頃、海港共和国として繁栄したといわれる。リグーリア海に近い街(海まで12km)である。現在では、ピサの斜塔が有名で世界中で知らない人はいないであろう。

●ピサの斜塔(鐘楼)Torre Pendente

ピサの斜塔(鐘楼)
 この斜塔(鐘楼)は、1,174年に着工し1,350年に完成したといわれる。工事中から地盤沈下が起こり、一時工事の中断もあって完成までに実に 176年の歳月を要したという。

 高さ54.5メートル、8層の塔には各階層の外部に列柱がありこの構造が実に優美である。この塔を有名にしたのは、高さ・構造の美しさもさることながら、塔が傾いていることにある。現在5度30分ほど傾いており、倒れずに建っていることが不思議なぐらいである。傾斜の進行を懸念し、今では入場(登塔)が禁止されている。

 最近、傾きを止めるための工事も行われているが、要はこれ以上傾かない、壊れないことが大事であると思う。反対側から、ピアノ線か何かで引っ張っておくとよいのではないかと無責任な考えをしたりしながら見学した。

●ドゥオーモDuomo
斜塔の西側に位置する「ドゥオーモ」は、1068年から50年の歳月をかけて完成した、ロマネスク様式の最高傑作といわれる。
 ロマネスク様式=西ヨーロッパで11〜12世紀に流行した、ゴシック建築に先行した中世の建築様式。尖塔アーチやリブ・ヴォールトを用いた仰高性の高いゴシック建築と異なり、半円アーチや重厚な壁体やヴォールトを用いており、古代ローマ建築から直接・間接の影響を受けている様式という。

●洗礼堂Battistero(外観見学)
 ドゥオーモの西側の建物。12〜14世紀にかけて建立された直径35メートルの円筒型堂で、内部は音響効果がすばらしいといわれ、ミサ曲の演奏などに使われるという。

●納骨堂Camposanto(外観見学)
 ドゥオーモの北側にあり大理石の壁が美しい。