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フィレンツェFIRENZE(第6日)
 フィレンツェは、“花の都”という意味のイタリア語Fiore(フィオーレ)にちなんで名付けられたといわれ、イタリア・ルネッサンス発祥の地を表徴している。街全体が歴史遺産の展示場(美術館)のような都市である。

●ドゥオーモDuomo(外観見学)

花の大聖堂正面
 このドゥオーモは「花のサンタマリア大聖堂」とも称せられるだけあって実に優美である。

 本堂は、1,296年に工事を開始1,421年に完成。実に125年の歳月を費やして完成させている。また、大円蓋(クーポラ)をもつ大寺院は1,420年に工事を開始し、1,436年に完成させたという。内部は奥行150メートル、幅88メートル、高さ106メートルといわれる。

 教会の正面は、再建(1,887年)されたものといわれる。外壁は白、ピンク、緑色等の大理石をふんだんに使った造りになっており、“花の大聖堂”の名にぴったり.....実に壮麗である。特に、幾何的壁面構成はなんともすばらしく表現の言葉もない。

 時間の都合で内部拝観はできなかったが、三廊式内部の円蓋天井絵「最後の審判」、祭壇左手のミケランジェロの「ピエタ像」がすばらしいといわれる。また、隣接のジョットの鐘楼は高さ82メートル、登塔もできるようになっている。(ここも登塔の余裕時間がなかった。)

●サン・ジョバン洗礼堂Bsttistero li San Givoanni(外観見学)
ドゥオーモ前にある建物で、正面に設置されている三枚のブロンズ製の扉に描かれたレリーフが実に美しい。
   南側の扉(1,330年)…ピサノ作
   北側の扉(1,403〜1,424 年)…新約聖書をモチーフに作成
   東側の扉(1,425〜1,453年)…旧約聖書の挿話をモチーフとしている。ミケランジェロがこの扉を「天国の門」と絶賛したといわれる有名な作品。

●ウフィツィ美術館Galleria degli Uffizi

ウフィツィ美術館前(右)ヘラクレス像
 ルネッサンス絵画の美術館としては世界でも屈指の美術館といわれる。
 早朝、ホテルを出発参観の列に加わった。入館の人員を整理しているが、中は見学者でいっぱい.....駆け足の見学である。
 この美術館は、当初メディチ家が事務所として使用し、その後メディチ家が蒐集した美術品を展示していたようである。後年、建物と膨大なコレクションを市に寄贈され、今日に至っているという。コの字型の長い2列の画廊となっている。
 建物は、1,574年バザリが14年の歳月をかけて建設したものという。

●アッカデミア美術館Galleria dell' Accademia
 この美術館は、当初(14世紀)病院として建てられた。14〜16世紀にかけて美術品が集められたが、特にミケランジェロの彫像「ダビデ」と「パレストリーナのピエタ」が有名である。
 ダビデの像は、1,501年から6年の歳月をかけて完成された大作という。同型の鋳造品(コピー)はベッキオ宮殿とミケランジェロ広場に設置されている。絵画「受胎の告知」(フィリッポ・リッピ作)も有名である。

●ベッキオ橋Ponte Vecchio

回廊で結ばれるベッキオ橋
 “橋の上の商店街”アルノ川に架かるフィレンツェ最古の橋(1,345年完成)で、ウフィツィ宮殿と川の向こう(南側)のピッティ宮殿を結ぶ回廊として建設された。石造り(二層)橋の上(1階部分)には貴金属や宝石店が並んでいる。高級ショッピング・アーケード街である。また、橋の片側階上(2階部分)が回廊となっており、北側のベッキオ宮殿、南のピッティ宮殿とをつないでいる。(この橋はその回廊の中間地点にあたる。)

●ベッキオ宮殿Palazzo Vecchio(外観見学)
 シニョーリア広場のもう一つの見どころに「ベッキオ宮殿」がある。宮殿に付設された四角い鐘楼は時計も設置されており、アルノ川付近から遠望すると実に美しい景観である。

●旧税関跡(車窓より)
 アルノ川畔(道路の真ん中)にポツンとレンガ造りの窓の少ない箱を置いたような四角い建物がある。倉庫かと思うようなレンガ造りの建物は、説明によると旧税関跡の建物とのことである。昔は、ここらあたりが街の入り口であったようだ。面白い建物が残されている。