かぐや姫ふるさとLIVE in 嘉穂劇場

2006.8.26



 かぐや姫が、8月26、27の両日、3人の出身地の九州2カ所でで32年ぶりにコンサート。福岡県飯塚市は、メンバー最年長のパンダさんが高校2年から浪人時代までの3年間を過ごした、まさに多感な青春時代を送った思い出の地です。もう1カ所の大分市は、リーダーこうせつさんの生まれ故郷で、近くの津久見市で生まれた正やんとともに、大分舞鶴高校に通った「ふるさと」なのです。

 その2会場を楽しもうと、勇んでいたのですが、結局、嘉穂劇場だけの鑑賞となりました。でも、他の人たちからは「嘉穂劇場」を観られたら、OKでしょう」と慰め、励まされて九州入りを果たしました。

 大変遅くなりましたが、その「ふるさとLIVE」のコンサートレポを、簡単に紹介します。



 8月26日午前6時42分に、朝飯のコンビに弁当を手にJR出雲市駅を出発。飯塚駅に到着したのが正午過ぎ。駅前から嘉穂劇場まで徒歩15分。途中、住宅街を歩くが、駅前から空き家と空き店舗が連なるのが気になった。どこも同じ現象だろうが、かつて炭鉱の町だったこの飯塚市は衰退振りが目立ったように思えた。

 ひとまず嘉穂劇場の場所を確認して、昼食をとる店を探したが、やっぱり九州ラーメンを食べねば、と商店街を物色。すぐ近くに「宝ラーメン」ののれんを見つけて入った。暑さで汗が吹き出ていたので、まずはビールでのどを潤して、とんこつラーメンをすすって替え玉もして、腹ごしらえは終了。(あとで分かったけど、パンダさんオススメのおいしいうどん屋が近くにあったらしい)


                    


 午後1時を回っていたので、嘉穂劇場に向かうと、正面玄関にこあらさんらの姿が目に入った。チケットが手に入らなくて、入り待ちしていた女性も。入り口付近には、ワゴン車が横付けになっていて「今、3人が入っちゃいましたよ」と教えてくれた。残念だったが、久しぶりに会ったこあらさんらと近況を語り合った。

 あまりの暑さに水分補給しなければ(?)、とビールを買いにコンビニに向かおうとしたら、こうせつさんのバックサポートの細井さん、玉ちゃんが楽屋から出てきた。「きょうは楽しみにしています」と声をかけると「きょうは2人は観客。サポートは順平さんひとりです。あすの大分はやりますよ」と言って、アーケード街にあるというおいしいうどん屋に向かって歩いて行ったのでした。へぇ、3人だけと、サポートひとりのかぐや姫コンサートもレアだよな」と思いつつ、コンビニでビールを買ってぐいっと。

 嘉穂劇場は、75年前に開館した芝居小屋で、入り口前には、落語公演や渡辺貞夫さんのステージの手書き看板がズラリ。大正時代の雰囲気をかもし出していた。そして、関西オフ会が贈った花輪も玄関横に飾られて「ふるさとLIVE」を守り立てていた。近くを散策してみると、なんと、劇場のすぐ裏通りに「スナックスタンド・パンダ」の看板を見つけた。こあらさんに教えると「さっき見つけました」としばし話題に。こりゃまた、偶然の出来事とはいえ、かぐや姫ファンにはうれしくなるシチュエーションですよね。


                


 ファミレスで休んでいると、急に空が暗くなってまもなく雷を伴った土砂降りの雨。2階にある店の入り口から水が流れ込み、従業員が必死の排水作業。耳を劈く雷鳴に「こりゃ、3人のメンバーを手荒く歓迎しているな」とつぶやいてしまった。でも、開演1時間半前には雷も過ぎた。合流したカズさん、ホジさん夫妻と、miyamoとともに会場に。
 

 前触れが長くなってしまっちゃいました。会場に入場してすぐにグッズ販売の掛け声が響いた。パンダさんのCDを購入すると先着500人(だったかな?)に「握手権(券)」が付いているというので、思わず購入。オリジナルTシャツと、芝居小屋らしい雰囲気を表した嘉穂劇場の日本手ぬぐいを記念に買った。(3年前の水害で劇場が被害を被ったため、このタオルの売り上げを劇場に寄付しようとチャリティーグッズとして作られました。ステージでも、こうせつさんが件名にPRしていました)

 場内はやっぱ狭い。定員1400人と表示されていたけど、もっと少ないように見えた。立ち見込みの人数かも。くつを脱いで6人がけの升席はやや窮屈だった。場内は立ち見も多くて熱気でむんむん。こあらさんからいただいた関西オフ会のかぐや姫うちわをあおいでいないと、汗が流れるほど。始まるまでは、ビールもOKで、歌舞伎公演みたいにお弁当を食べる人もいるなど、いつものかぐや姫コンサートとはちょっと違う雰囲気。。もう二度とないであろう嘉穂劇場での珍しいかぐや姫コンサート。今思えば、嘉穂劇場の関係者が売りに歩いていた劇場のグッズも買っておけばよかった。

 会場にはパンダさんの奥さん慧津子、お母さんの姿も。慧津子さんは場内を忙しく走り回っていたので、結構目立っていた。
 つっきーとあいさつを交わしていよいよ公演。3人は、アイルランド風の音楽をバックに、花道から登場。開演前から観客は花道の方をかなり気にしていたけど、はやり期待通りだったみたい。

 1曲目は予想外の「うちのお父さん」。2部構成で、1部は3人だけの純「かぐや姫」をたっぷり楽しめた。この日の主役だったパンダさんは、緊張していたみたいだった。最初はトークもぎこちなかったけど、でも、時間がたつにつれてリラックスムード。高校生の時に好きな女の子と複雑な思いでデートを楽しんだ話や、大学受験で母親と体験した恥ずかしい話など、飯塚市を舞台にした数々のエピソードを披露。会場から爆笑をかっていた。正やんもノリノリで忌野清志朗のものまねも飛び出しそうになった。こうせつさんが必死に抑える場面もたまらんかったな。

 中でも、主役のパンダさんが「きっぷ」「あの唄が想い出せない」が2000年以降では初めて歌ってくれ、ステージ゙を盛りたてた。

 途中、かぐや姫らしい「赤いてぬぐい」ならぬ「赤いちゃんちゃんこ」が用意され、パンダさんが羽織った。そう、パンダさんの還暦祝いのコンサートでもあったのです。パンダさん照れくさそうに身につけてましたが、そのうちに紅白餅も3人の手でまかれました。一番張り切っていたのは、実は正やん。2階席まで思いっきり投げてファンサービスも満点。でも、この後のアンコールでは、息が上がっていましたけどね(笑い)。残念ながら、僕は拾うことが出来なかったけど、正やんありがとう。

 2部には、順平さんがバイオリンやマンドリンでサポート。個人的にはバイオリンが加わった「ペテン師」が、意外と迫力があってお気に入りだった。アンコールの「君がよければ」も最高! 「パンダデー」を思う存分楽しみました。
 個人的には「少女はいつも」「雨に消えたほほえみ」「おまえのサンダル」が聴きたかったけど。つま恋に期待しよう。
 


 公演後は、パンダさんの握手会。最後の方だったけど、しっかり手を握ってくれて、この日の思い出を締めくくった。出口では、紅白餅が全員に配れらてました。縁起物ですので皆も大喜び。 

 この後、博多に戻って、博多名物に舌鼓を打って、ようやくとれたホテルに帰宅。博多でいい夢をみて翌早朝、帰宅しました。

 かぐや姫の皆さん、本当に夢のような楽しいひと時をありがとう。

                                                                2006.9.3
                                                                  すだりん