民暴、その典型的な脅しのテクニック
民暴事案での暴力団の行動パターンは、大きく分けて次の3段階があると言われています。

■第1段階 接近
まず標的を定め、機関紙購読要求、下請要求、不祥事案その他様々な「ネタ」をもとに接近を図ってきます。

■第2段階 攻撃
コンタクトに成功すると、いろいろな脅しのテクニックを用いて、困惑させ、恐れさせ、心理的に追い込んできます。

■第3段階 目的達成、再攻撃
心理的に追いつめられて金を出すと、彼らにとっては目的達成と言うことになります。 しかし、金を出したことによって、組みし易い相手として認識され、何回も脅してきます。また、ほかの暴力団の標的にもなります。

こうした過程で、彼らが用いる典型的な脅しのテクニックは、概ね次の4つに要約されるようです。

1 恐怖心培養戦術
一般市民が持っている、「暴力団は怖い」というイメージを利用して、巧妙に恐怖心を植え付ける手口です。
暴力団の代紋や肩書き入りの名刺を示したり、入墨をちらつかせる。突然机をたたき大声をあげる。「若い者が黙っていない。」などと脅し文句を言う。組事務所に呼び出しをかけるなど様々なテクニックを使います。

2 頭脳混乱戦術
不当な要求を執拗に繰り返して長時間居座ったり、早朝や夜中に自宅に電話を掛けたり、応対者を精神的、肉体的に疲れさせ、「何とかこの状況から逃れたい。」という心理状態に追い込む手口です。

3 嫌がらせによる日常業務妨害戦術
忙しい時間帯を狙って、何回でも面会を強要したり、大勢で会社に押しかけて社内をうろつく、会社の出入口にたむろして通行者を威圧する、時には街宣車を繰り出すなどの嫌がらせを行い業務を妨害する手口です。

4 脅し役となだめ役の分担戦術
あらかじめ脅し役となだめ役を決めておき、脅し役が大声で怒鳴ったり、厳しい言葉で責めたてると、なだめ役が時折りなだめ、あたかも会社の味方のようなことを言って錯覚させ、最終的には、なだめ役が会社と脅し役の双方の言い分をとりなすようにして金品での解決を促し、脅し役もなだめ役の顔を立てて仕方なく引き下がったように芝居をして、結局目的を達する手口です。


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