吉田拓郎&かぐや姫Concert in つま恋

by すだりん

番外編「つま恋への旅は恥のかき捨て…」


 【エピソード2】(2006.9.24、am)
 コンサートの興奮を抱えたままJR浜松駅で、安来のおじとともに寝台列車「サンライズ出雲」に乗り込みました。列車は2階建てです。往路は上段のシングルルームで、屋根部分は車でいうサンルーフ状で暗闇の空と街の灯がきれいな景色ががパノラマのように見えます。雑魚寝の料金よりはちょっと高かったけど、満足できました。
 ところが、復路は下段の部屋。安来のおじは上段で、往復はいずれも上下逆でした。おじとおやすみのあいさつを交わして、それぞれの部屋に分かれました。シングルルームに備え付けの浴衣を身に着け、念のため携帯電話のベッドに横になると、さすがにこのツアーは48歳の体にはきつかったとみえて、急に睡魔に襲われました。窓の外の夜景を楽しみながら目を閉じてみると、そのまま眠りについていくのが分かりました。zzzzzz…。
 何か夢を見ているような思いの中で、雑踏の音が聞こえます。「?」。意識がはっきりしない中ながら、「そうだサンライズ出雲に乗ったんだ」という記憶が蘇ってきました。薄目を開けてみると、左手にはクリアな映像の薄型テレビ画面を見ている思いでした。まだ夢見心地です。「きれいな画面だなぁ。多くの人が歩いている。何の映画だろう」なんて考えながら数秒すると、急に意識が戻りました。
 「ひぇ〜〜〜〜っ!」。大画面テレビではなく、そこは明るい日差しが差し込んだ、窓ガラスに透けている駅のホームの風景です。そこな駅の現場でした。瞬時に現実に戻り、自分の体を見ると浴衣ははだけて、パンツ丸見えでした…。思わずすそを正して、お尻を窓に向けるように体を丸くなって防御態勢をとっていました。もう遅いって…。顔から火が吹くのが分かりました。なんで窓のスライド゙カーテンを閉めて寝なかったんだろう。そんな後悔の言葉が自分を責めていました。ううう。どじなことをしたもんですわ。でも、横を通った人たちも大変な光景を見た不快な思いをされたのでしょうね。ごめんなさい、途中停車した岡山駅の利用客の皆さんヽ(,;´゚ω゚`ヽ)。
 夢のつま恋コンサートを楽しみ、多くの仲間と出会えたツアー。一生の思い出となったと喜んで帰路についたのですが、こんなエンディングが待っていたとは(苦笑)。いつの時も事件はつきものですが、記憶に残る本当に素晴らしいつま恋への旅でした。(終わり)

 【エピソード1】(2006.9.23、pm)
 つま恋コンサートには3万5000人が入場すると主催者側からの発表がありました。31年前の前回が5万人とも言われていましたが、マスコミは翌日の新聞でこの2回のイベントの比較をしていたのを興味深く読みました。僕自身は前回、高校生で涙をのんで不参加組の一人でしたので体験として比べることもできませんが、いずれの場合も主催者は喫煙やトイレ、ごみなどの対策に神経を使ったと思います。私も仕事でこのような大きなイベントを手伝った経験がありますので、その苦労はよく分かります。
 この30年間の間で、時代は変わりました。今回のコンサートでは、喫煙所の確保が大きな違いでしょうね社会が成熟してきて嫌煙権が生まれ、健康志向も手伝って喫煙者が肩身の狭い思いをしている今日このごろです。会場には喫煙スペースが設けられて、大勢の喫煙愛好家たちが肩を摺り寄せあいながら、たばこをふかしていました。拓郎さんもステージのMCでモクモクと立ち上る喫煙所について触れていましたよね。
 次に、変化をしたのは仮設トイレ。スポーツ紙によると、1975年の時の数は350、そして今回の2006年が330。ただし、前回は簡易トイレで、今回は水洗トイレの違い。真夏ではないにしても、衛生面ではこれは大き質が異なる。利用者も安心して使えるんですよね。
 このトイレで忘れられない出来事がありました。待つ間に席を離れてトイレに行きました。スタッフのお兄さんが拡声器を使ってトイレの案内をしてくれていました。結構トイレが使われていて、メーン会場からやや遠くのトイレで用を足しました。トイレを出て左に曲がって間もなく、「あっ!」。お尻のポケットに手をやると、何も引っ掛からない。「うそ! 財布がない!」。慌てても戻っったのですが、ずらりと数十個も並んだトイレをみて、頭は(つま恋コンサートの協賛の)パナソニックならぬパニック状態。確か、向こうの奥ようだったような…。3,4個の空いたトイレを開けてみたが、ない!。参ったなぁ。
 そこで、拡声器を手に整理しているお兄さんに「すいません、トイレに財布を忘れたんですが…。探してもらえませんか」。お兄さんは「どこに忘れられたんですか?」。それが分からんから助けを求めているんだよ!、って言いたかったけど、「忘れました。一緒に探してください」と丁重にお願いしました(涙)。その並びの半分から奥だったと思ったので、ノックをしながら空いたトイレを開けていきました。すると10個目くらいの中の棚の上にありました!。「あった!」。良かった! クレジットカードも数枚入れていたし、キャッシュカードも。この大事な日に、財布をなくしたら、その手続きでコンサートどころじゃなくなるんですよね。
 お兄さんを探しました。彼も拡声器でトイレの誘導をしながら必死になってトイレを開けてくれていました。「すいません、ありました。ありがとうございました」。丁寧に頭を下げて、忙しいのに心配してクr手絵恐縮してしまいました。
 皆さんはどうか知りませんが、僕の場合、結構こんなどじなことが多いのです。これも忘れられないつま恋ツアーの思い出になっちゃいました。こんな思いでつま恋を楽しんだファンがいたということでした。お食事中の方にはご迷惑をおかけしました。お詫びします。